佐野西ライオンズクラブ

ライオンズクラブの運営について

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ライオンズクラブの責務は、国際協会付則第11条第4項に示されているところであるが、クラブの運営上考慮しなければならないいくつかの問題が生じている。

その第一は、単一クラブにおいて同一人が同一役職に重任することの可否である。 会員はすべてその地域社会において十分吟味されてから招請された人たちである。従って、数十名の会員の中から同一人を同一役職に重任させなければならないほど人材に乏しいはずはない。 そもそもクラブはみんなで運営していくものである。「一人の英雄もなく、一人の非協力者もない」姿が好ましいことはいうまでもない。 埋もれた人材を発掘し、新しい経験を得させることにより、クラブ全体がレベル・アップすることが望まれる。
経験深い先輩に温かく見守られながら、次から次へとバトン・タッチをして、常に新しい会員がフレッシュな感覚で環境の変化に対応した運営をしていくことがどれほど貴重であり有意義であるかを認識されたい。

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第二は、クラブ例会のあり方と出席義務の問題である。 正会員にはクラブの運営に直接参加する権利と義務がある。そして当該クラブの運営の方向づけは例会の場において決まるのであるから、会員は自己の貴重な時間を割いて例会に出席することに努力すべきだが、出席率のみに重点を置いては会員減少につながりかねない。 またメーク・アップ規則採用の選択はクラブに任せられており、当該クラブの事情によっては奉仕事業の参加に重きを置くことも可能である。
2014年国際協会はクラブ例会のあり方を見直し。「Your Club,Your Way!(あなたのクラブ、あなたのやり方で)」新パンフレットを発行した。 厳格な式次第に従いプロトコールや儀式を重視する伝統的タイプ、サイバークラブとも呼ばれるテクノロジーを駆使したカジュアルな交流目的のつながり重視タイプ、伝統重視の例会を開きコミュニケーションはEメールやスマートフォン使う混合タイプの3種類を掲げており、クラブは会員のニーズに合わせて、有意義な例会を作るよう提案している。

第三は、副の問題である。 「クラブ会則」第7条1項によれば、クラブ役員としては、会長、前会長、副会長(複数)、幹事、会計、ライオン・テーマー(設置は任意)、テール・ツイスター(設置は任意)、会員委員長およびすべての選出されたその他の理事しか認められていない。
このうち「副」という文字がつくのは副会長のみである。
クラブによってはそれぞれのお家の事情があろうから、クラブ独自の会則で役員に副を置くことは必ずしも異論を差し挟むものではない。
しかし、このような副はあくまで当該クラブの私的なものであって、他のクラブに対してまで公的に通用するものではない。

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地区ガバナー・キャビネットの場合は、キャビネット幹事、会計を助けてキャビネット事務局の運営に当たる者がが必要となってくるであろう。 また、ところによっては、リジョン幹事(総務)やゾーン幹事(総務)を設置している例があるようだが、リジョン・チェアパーソンやゾーン・チェアパーソンは、自らそれぞれのリジョン、ゾーンの運営に当たることが原則であり、リジョン幹事(総務)やゾーン幹事(総務)は設置することはできない。

第四に、チャーターナイトおよび周年記念行事の問題である。 これらは、クラブにとっては記念すべき行事であるから、これを盛大に行おうとするのは当然であるが、なにも、金をかけるだけが能ではない。郷土色豊かな、クラブの特異性を生かした精神面の勝った催しを心掛けるべきである。 最近では逆に、高額の登録料を取りながら、これを参加者に還元せず、アクティビティ資金に回す例があるように見受けられる。アクティビティ資金を他クラブの会員に求めることは、一般道徳からいっても、善意でお祝いにきてくれた参加者に対して甚だ礼を失くしたことであるといわねばなるまい。

最後にPRの問題である。 クラブ運営の中でPRは、非常に重要な事項である。現在IT(情報テクノロジー)によって、インターネットを活用してホームページを開設し、奉仕事業の内容を一般にPRしているライオンズクラブ会員は、ライオニズムを正しく体得するため、ライオンズクラブ国際協会の目的、ライオンズ道徳綱領、ライオンズの誓いなどを座右の銘とし、常に自己を顧みるとともに、ライオンズとしての自覚と認識を日々の生活の中に高めるよう努める。

PRによって我々の奉仕が地域社会の共感と支持を得てだんだんと輪を広げていき、それが世界の国々へとつながり、社会が明るく世界が平和になるならば、これほど喜ばしいことはない。ライオンズクラブのPRはこの「奉仕が奉仕を生む」ことを根本理念としているのである。 以上、クラブ運営に関する若干の問題点を指摘してきたが、要は会員の一人ひとりが「我が国ライオンズの進むべき道」を真剣に追及し、地域社会から遊離した存在にならないように謙虚な態度で足元を見つめるとともに、各クラブはまず内部の充実に力を傾注すべきである。